2011年2月21日月曜日

「特に」と「別に」の違い (「特別に」の兄弟語)

<問題>

お客様から「なにか質問ありますか」と聞かれた時、「別にありません」と答えたら、どのような印象を与えるでしょうか          

A. とてもよくわかりました。ありがとうございます。
B. あなたとはもうこれ以上話したくない!
C. 特にありません。



正解は B.「あなたとはもうこれ以上話したくない!」です。お客様や上司に対して、絶対に「別にありません」と言わないでください。

<解説>
先日営業先で、Zさんに新サービスについて説明する機会がありました。

最後に「以上ですが、何かご質問はありますか」と聞いたところ、「別にありません」という返事が返ってきました。私は一瞬、「何だかいやな感じ!」という印象を持ったのですが、皆さんはその理由がおわかりでしょうか。

質問がなかったからではありません。質問がなければ、「ありません」と言うのは当然です。この場合の「いやな感じ」の発生源は「別に」という言葉にあります。「別に」という言葉は、その人の「無関心」を示すからです。

(例)妻:今晩何か、食べたいものある? 夫:別に。(=どうでもいい)

「別に(質問は)ありません」というと、「私はこのことに関心がない。だから質問もない」という意味になります。お客様や上司に使えば、「やる気のない人だな」や「この人は、私のことが嫌いなのか?」という悪い印象を与えます。

一方、「特に」という言葉には無関心の意味はありませんので、「特に(質問は)ありません」と言えば大丈夫です。ちなみに「特に」と「別に」は、「特別に」という言葉が分かれてできた言葉ですが、正反対の性格を持った兄弟のようです。



また、「知りたかったことを教えてもらった」という感謝の気持ちを表現したい時は、「とてもよくわかりました。ありがとうございます。」と言うのがいいでしょう。

さぁ、今日の講義は以上ですが・・・ 何かご質問ありますか??

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