上司が部下に、商談の結果を聞いています。
上司: 先方の反応はどうだった?
部下: それが、(誤)今いち はっきりした手ごたえが無くて・・・。
それが、(正)今ひとつはっきりした手ごたえが無くて・・・。
◇ 「今いち」は、「今ひとつ」から生まれた若者言葉です。フォーマルな場面や目上の人と話す時には使いません。したがって、上の例では「今ひとつ」の方を使います。
◇ 「今ひとつ」は、「自分が期待したレベルに少し足りない」という、ネガティブな気持ちを表します。
(例)
・ 昨日の二次会は今ひとつ盛り上がりませんでした。
・ 昨日の展示会で、我が社の新製品に対する来場者の反応は今ひとつでした。
・ このスマホ、機能は十分なんだけどデザインが今いちなんだよね~。(友達同士の会話)
2012年9月27日木曜日
2012年8月23日木曜日
経験をしました?
ある企業のインターンシップに参加した方(Mさん)に感想を聞いたところ、次のような返事が返ってきました。
私: 日本の会社で実際に働いてみて、どうでしたか。
Mさん: はい、とてもいい経験をしました。
赤字の部分について考えてみましょう。
Mさんの言い方は、単に「経験をした」という事実を述べているだけです。
質問は「経験した結果」がどうなのか聞いているので、「とてもいい経験になりました」という言い方のほうが自然で適切です。
◇ 「いい経験になりました」という言い方には「その経験が身になった」という結果に加え、感謝の気持ちも含まれています。
(例)
A : この間は会議の通訳をありがとう。急にお願いしてごめんね。
B : いいえ、緊張しましたがすごくいい経験になりました。
◇ 状況によっては「勉強になりました」という言い方でもいいでしょう。
(例)
A : 昨日の研修に参加してみて、どうでしたか。
B : はい、とてもいい勉強になりました。
私: 日本の会社で実際に働いてみて、どうでしたか。
Mさん: はい、とてもいい経験をしました。
赤字の部分について考えてみましょう。
Mさんの言い方は、単に「経験をした」という事実を述べているだけです。
質問は「経験した結果」がどうなのか聞いているので、「とてもいい経験になりました」という言い方のほうが自然で適切です。
◇ 「いい経験になりました」という言い方には「その経験が身になった」という結果に加え、感謝の気持ちも含まれています。
(例)
2012年8月9日木曜日
コーヒー三つをください?
時折耳にする間違いなので、念のため確認します。
(誤) コーヒー三つをください。
(正) コーヒーを三つください。
◇ 何かを注文する時、「(品物)+を+(数詞)ください」のように、助詞「を」は品物の後に付けます。数詞の後には付けません。
(正) カフェラテのショートを二つください。
(正) グラスを二つお願いします。
◇ 会話では、この「を」は省略されることが多いのですが、正しい位置は覚えておきましょう。
(例)
・ アイスコーヒー三つお願いします。 (=アイスコーヒーを三つお願いします)
・ オレンジジュースとアイスティーください。(=オレンジジュースとアイスティーをください)
(誤) コーヒー三つをください。
(正) コーヒーを三つください。
◇ 何かを注文する時、「(品物)+を+(数詞)ください」のように、助詞「を」は品物の後に付けます。数詞の後には付けません。
(正) カフェラテのショートを二つください。
(正) グラスを二つお願いします。
◇ 会話では、この「を」は省略されることが多いのですが、正しい位置は覚えておきましょう。
(例)
・ アイスコーヒー三つお願いします。 (=アイスコーヒーを三つお願いします)
・ オレンジジュースとアイスティーください。(=オレンジジュースとアイスティーをください)
2012年7月12日木曜日
遅れって申し訳ありませんでした?
ある人からもらったメールに、
「返事が遅れって申し訳ありませんでした。」
と書いてありました。
上級者ともなると、「て形」の間違いはほとんど見られなくなりますが、唯一、「っ」の要らないところに「っ」を入れてしまう間違いは時々見られます。
(誤) 遅れって
(正) 遅れて
これを書いた人は、会話でも「遅れって」と発音している可能性があります。
会話だと一瞬なので、気づかれずに済むかもしれませんが、文字の場合は非常に目立ちます。
他に、同じパターンの間違いとして、以下のものがあります。
(誤) 教えって (正) 教えて
(誤) 覚えって (正) 覚えて
うっかり書き間違えた、というケースもあると思いますが、単純な間違いであればあるほど、読んだ人は「まさか??」と感じます。注意しましょう。
「返事が遅れって申し訳ありませんでした。」
と書いてありました。
上級者ともなると、「て形」の間違いはほとんど見られなくなりますが、唯一、「っ」の要らないところに「っ」を入れてしまう間違いは時々見られます。
(誤) 遅れって
(正) 遅れて
これを書いた人は、会話でも「遅れって」と発音している可能性があります。
会話だと一瞬なので、気づかれずに済むかもしれませんが、文字の場合は非常に目立ちます。
他に、同じパターンの間違いとして、以下のものがあります。
(誤) 教えって (正) 教えて
(誤) 覚えって (正) 覚えて
うっかり書き間違えた、というケースもあると思いますが、単純な間違いであればあるほど、読んだ人は「まさか??」と感じます。注意しましょう。
2012年6月14日木曜日
相変わらずですね!?
久しぶりの出張で東京オフィスに来たSさんは、以前同じチームで働いていた部長のところにあいさつに行きました。
Sさん: 部長!ご無沙汰しております。
部長 : Sさん、久しぶりだね、元気そうだね。
Sさん: 部長も相変わらずですね。
Sさんは、「以前と変わらずお元気そうで何よりです」という意味で言ったつもりでしたが、この場合、部長はちょっとバカにされた気持ちになる可能性があり、危険です。
(解説)
◇ 「相変わらず」は「前と同じ」という意味です。自分自身や身内について、謙遜して話す時に使います。
(例)
・ 私は相変わらず自動車のセールスの仕事をしています。
・ 私は相変わらず高円寺に住んでいます。
・ 息子は相変わらず独身で、休みの日は趣味のゴルフばかりしています。
◇ 「前と同じ」というのは裏を返すと「進歩がない/成長がない」ということですから、目上の方に対して「相変わらず」は、失礼になりかねません。目上の方には使わないほうがいい言葉でしょう。
冒頭のSさんのような場面では、「お元気そうですね」で十分だと思います。
Sさん: 部長!ご無沙汰しております。
部長 : Sさん、久しぶりだね、元気そうだね。
Sさん: 部長も相変わらずですね。
Sさんは、「以前と変わらずお元気そうで何よりです」という意味で言ったつもりでしたが、この場合、部長はちょっとバカにされた気持ちになる可能性があり、危険です。
(解説)
◇ 「相変わらず」は「前と同じ」という意味です。自分自身や身内について、謙遜して話す時に使います。
(例)
・ 私は相変わらず自動車のセールスの仕事をしています。
・ 私は相変わらず高円寺に住んでいます。
・ 息子は相変わらず独身で、休みの日は趣味のゴルフばかりしています。
◇ 「前と同じ」というのは裏を返すと「進歩がない/成長がない」ということですから、目上の方に対して「相変わらず」は、失礼になりかねません。目上の方には使わないほうがいい言葉でしょう。
冒頭のSさんのような場面では、「お元気そうですね」で十分だと思います。
2012年2月28日火曜日
親しみ vs 親しさ
<問題>
次の文の( )に入るのは、①と②のどちらでしょうか。
「子どもの時から、日本に(①親しみ ②親しさ)を持っていました。」
<答え>
①「親しみ(したしみ)」
(正) 子どもの時から、日本に親しみを持っていました。
<意味の違い>
「親しみ」=「親しい気持ち」
(例) 同じ大学の出身だと聞いて、彼に親しみを感じるようになりました。
(例) 今住んでいる町は故郷の街並みに似ているので、親しみを感じます。
「親しさ」=「どのぐらい親しいか」(程度)
(例) 相手との親しさによって、話し方は自然に変わる。
(例) 一緒にいる時の様子を見れば、あの二人の親しさがわかる。
2012年2月15日水曜日
2年間半?
(誤) 今の会社で2年間半働いています。
(正) 今の会社で2年半働いています。
(正) 今の会社で2年半働いています。
◇ 「~年間半」という言い方は間違いです。「半」をつけたら、「間」は要りません。
「継続期間」でも「合計年数」でも、どんな時でも「~年半」です。
(正) 1年半/2年半/3年半/4年半/5年半・・・
◇ 漢字一文字の間違いですが、「~年間半」だと、 一瞬何のことかわかりません。
そのぐらい気になる間違いなのです。
(正) 日本語学校で1年半勉強しました。
(正) 日本に来てから、1年半になります。
2012年2月8日水曜日
相談したい・・?
部下: 部長、お忙しいところすみません、
(誤) ちょっと相談したいことがあるんですが・・
(正) ちょっとご相談したいことがあるんですが・・
◇ 目上の人に対しては、必ず「ご相談」と言いましょう。
◇ 「ご」があるか無いかで、印象はまったく違います。
「ご」が無いと、まるで同僚や目下に話しているようで、えらそうに聞こえてしまいます。
(例 仲間に対して) ちょっと相談があるんだけど・・
(例 上司に対して) ちょっとご相談があるんですが・・
2012年1月30日月曜日
3か月で?3か月に?
会社の過去3か月の変化について話す時、①と②のどちらが正しいでしょうか。助詞【で】か【に】の問題です。
【解答】
答えは①です。この場合は【で】を使います。
① この3か月【で】、取引先が10社から15社に増えました。
② この3か月【に】、取引先が10社から15社に増えました。
【解答】
答えは①です。この場合は【で】を使います。
【解説】
◇ ある期間内の「変化」や「出来事」について話す場合は、「期間+【で】」となります。この「で」は、時間
上の「範囲」を表す「で」です。
(正) この1年で、スマートフォンのユーザー数は飛躍的に増えたそうです。(× この1年に)
(正) この20年で、インターネットは世界中に普及しました。(× この20年に)
(正) 今後3年間で、液晶テレビの価格は現在の半分になるだろう。(× 今後3年間に)
◇ 「この時間の長さに対してこのくらい」という「割合」について話す場合は、【に】を使います。
(正) 1日に、だいたい50通のメールを受け取ります。
(正) 1年間に、約100万人の外国人観光客が京都を訪れます。
(正) 1週間に1回、香港のオフィスと電話会議をしています。
2012年1月20日金曜日
雨に雪が混じる?混ざる?
A おはようございます。寒いですねえ、雨も降ってるし。
B 本当に!今朝家を出た時、雪が( ? )のでびっくりしました。
上の会話で、( ? )に入るのは、①と②どちらでしょうか。
① 混じっていた
② 混ざっていた
答えは①「混じっていた」です。
(正) 雨に雪が混じっていた。
【解説】
「混じる」と「混ざる」は自動詞と他動詞のペアではありません。どちらも自動詞です。
(意味の違い)
まじる=たくさんある物に、違う種類の物が少しだけ入って、目立つこと
※「違和感」「異物感」がある時に使います。
(例) 実家に帰った時、母親の髪に白髪が混じっているのに気がついた。
(例) 大量にコピーしたら、一枚だけ白紙が混じっていた。
(例) 若い女性向けのバスツアーに、中年男性が一人だけ混じっている。
まざる=違う種類の物が一緒になって、区別がつかなくなること
※「一体感」がある時に使います。
(例) 小麦粉と卵が完全に混ざったら、フライパンで焼いてください。
(例) 古い電池と新しい電池が箱の中で混ざって、わからなくなってしまった。
◇ 上の会話では、雨と雪の区別がつく状態なので、「混じる」のほうを使います。
B 本当に!今朝家を出た時、雪が( ? )のでびっくりしました。
上の会話で、( ? )に入るのは、①と②どちらでしょうか。
① 混じっていた
② 混ざっていた
答えは①「混じっていた」です。
(正) 雨に雪が混じっていた。
【解説】
「混じる」と「混ざる」は自動詞と他動詞のペアではありません。どちらも自動詞です。
(意味の違い)
まじる=たくさんある物に、違う種類の物が少しだけ入って、目立つこと
※「違和感」「異物感」がある時に使います。
(例) 実家に帰った時、母親の髪に白髪が混じっているのに気がついた。
(例) 大量にコピーしたら、一枚だけ白紙が混じっていた。
(例) 若い女性向けのバスツアーに、中年男性が一人だけ混じっている。
まざる=違う種類の物が一緒になって、区別がつかなくなること
※「一体感」がある時に使います。
(例) 小麦粉と卵が完全に混ざったら、フライパンで焼いてください。
(例) 古い電池と新しい電池が箱の中で混ざって、わからなくなってしまった。
◇ 上の会話では、雨と雪の区別がつく状態なので、「混じる」のほうを使います。
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