2011年11月30日水曜日

将来に?

(誤) 将来に起業したいです
(正) 将来、起業したいです

◇ 「将来に」という言い方はありません。

「将来起業したいです」と「は」をつけることはできます。これは、「現在起業しないが・・・」という意味を含む、比較の「は」です。

2011年11月29日火曜日

直接に?

(誤) 直接に聞いてもいいでしょうか
(正) 直接、聞いてもいいでしょうか

◇ 「直接に」という言い方はありません。

(正) 向こうは急いでいるみたいだから、直接、工場に行ってくれ!

2011年11月28日月曜日

参考してください?

A、Bどちらが正しいですか。


(クライアントに新製品の資料を手渡したときに言う言葉)
A こちらが関連資料です。参考してください。 
B こちらが関連資料です。参考にしてください。



<回答>
B 参考してください。

「参考する」という言い方はありません。「参考」に「する」をつけて使う場合は「参考する」とします。

実際に使われる表現には、
「ご参考にしてください」
「ご参考まで」
「参考になさってください」
などがあります。


こちら(5月27日 ビジネスメール)を参考になさってください。

2011年11月25日金曜日

でわ、よろしくお願いします?

(誤) で、どうぞよろしくお願いします。
(正) で、どうぞよろしくお願いします。

素晴らしいメールの最後の最後にこの「わ」の書き間違いがあると、とても残念な気持ちになります。以前取り上げた「こんにち」もそうですが、この「わ」ひとつで、メール全体が子どもっぽく見えてしまうのです。基本中の基本なので、絶対に間違えないでください。

2011年11月24日木曜日

30分がかかります?

(誤) このファイルはダウンロードに10分かかります。
(正) このファイルは、ダウンロードに10分かかります

◇ 一昨日と同じです。助詞の「が」をつけるのは間違いです。

2011年11月22日火曜日

たくさんがあります?

A:あれ、ホチキスの針がもう無いや。
B:
(誤) ここにたくさんありますよ。
(正) ここにたくさんありますよ

◇ この「たくさん」は副詞です。後ろに助詞「が」は付けません。
「3枚足りません」「2つ欲しいです」の「が」が不要なのと同じです。

2011年11月21日月曜日

「言っていました」 vs 「言いました」

正しい返答はAとB、どちらですか。

部長:あれ、佐藤君は?
部下:
(A) 外出中です。4時までには戻ると言いました
(B) 外出中です。4時までには戻ると言っていました



誰かが話した内容を要約して伝達する場合、A「言っていました」を使います。Bの「言いました」を使うと、奇妙です。


「言っていました」には伝達の意味がありますが、「言いました」には伝達の意味がありません。誰かが話した内容を伝達・報告する場面では、「言っていました」を使うと覚えてください。自分から伝達・報告を求めるときも、同様です。

部下:先ほど、A社に新しい契約条件を伝えてきました。
部長:
(誤) ご苦労さま。何か言った?
(正) ご苦労さま。何か言っていた?

部下:特に問題ないと言っていました

2011年11月18日金曜日

わかっています!?

先日、ある人と次の打ち合わせの確認をしたとき、

「来週の火曜日の3時でお願いします」
「はい、わかっています

と言われて、びっくりしました。

念押ししたときの返事として「わかっています」と言うと、「わざわざ言われなくても知っているよ!うるさいなぁ~」という意味になります。もっと悪いのは、「わかっています」と、最後に「よ」をつける言い方です。これだと、(そんな簡単なこと、知ってるよ!馬鹿にするな!)くらいの意味になります。



職場に置き換えてみると、もっとわかりやすくなります。

先輩「会議の場所、2Aから3Aに変わったからね」
後輩「わかっていますよ

親切な先輩に対し、「そんなこといちいち言われなくても知ってるよ、うるさいな」と言っているように聞こえます。

目上の人から何か確認されて、「もう知っています、大丈夫です」と言いたい時は、

はい、~ですね」 と繰り返すか、
はい、聞いています


と答えてください。

2011年11月17日木曜日

「雨漏り」の読み

次のうち、「雨」を「あめ」と読まないのはどれですか。

A 雨漏り
B 雨男
C 雨女

<回答>
A あまもり 

B は 「あめおとこ」、C は 「あめおんな」 です。

2011年11月16日水曜日

「雨音」の読み

次のうち、「雨」を「あめ」と読まないのはどれですか。

A 雨音
B  雨具
C 雨雲

<回答>
A あまおと B あまぐ C あまぐも

この3つはすべて「あま」です。

2011年11月15日火曜日

「雨宿り」の読み

次のうち、「雨」を「あめ」と読まないのはどれですか。

A 雨宿り
B 雨模様
C 雨傘

<回答>

A あまやどり、C あまがさ です。

B は あめもよう ですね。

2011年11月14日月曜日

最近は、がんばっているね?

マネージャーのAさんが、スタッフのBさんに言いました。
「最近は、がんばっているね!」

これを聞いたBさんは、かなり怒っています。なぜでしょうか。


<回答>
このような言い方は、「以前は、がんばっていなかった」という意味が強く出るからです。
「は」は対比を現します。「最近は」と言えば必ずそれ以前との比較が意味の中心になります
良いことであれ悪いことであれ、聞き手のことを話題にするときは、「最近は」は使わない方が無難です。

聞き手のことではなく、客観的な事象を話題にしているときなら問題ありません。
最近は暖冬が続いている。(⇒ 以前は、暖冬ではなかった。)
最近はスマートフォンがよく売れている。 (⇒ 以前は、スマートフォンは売れていなかった。)

2011年11月11日金曜日

言いました? 言っていました?

「Z社との交渉はどうだった?」

(誤) もう一度検討すると言いました
(正) もう一度検討すると言っていました。   

(誤)の例では、「もう一度検討する」と言ったのが誰なのか、さっぱりわかりません。
(正)の例なら、そう言ったのは相手だとはっきり伝わります。

先週から何度か取り上げていますが、「~ている」が正しく使えないと、ビジネス会話は成り立ちません。(もちろん日常会話もです。)

2011年11月10日木曜日

教えします?

(誤) 日本人に中国語を教えしています
(正) 日本人に中国語を教えています

◇ 「教え+する」「教え+している」という表現はありません。「教える」「教えている」です。

2011年11月9日水曜日

覚えません?

その時のこと、もう少し詳しく話してください。
(誤)すみません、よく覚えません
(正)すみません、よく覚えていません

◇ 「~ている」の使い方。
先週の復習です。(11/4 覚えません?
昨日の例文も同じです。「聞きません」「覚えません」と言う人がいますが、全く通じていません

2011年11月8日火曜日

聞きませんでした?

「本社の役員の視察の日程が、変更になったって、もう聞いた?」

(誤)そうなんですか?聞きませんでした。
(正)そうなんですか?聞いていません

◇ 「~ている」の使い方。
上級者でも、「聞きませんでした」という間違った表現を使う人がいます。
この例では、(誤)の言い方だと完全に意味不明です。

2011年11月7日月曜日

だいぶ良くなりました?

先輩が、あなたの書いた報告書を添削してくれました。そこであなたはお礼の一言。
以下のどちらが正しいですか。

(A) ありがとうございます。だいぶ良くなりました。
(B) ありがとうございます。本当に助かりました

<回答>
(B) 本当に助かりました。
絶対に、「だいぶ良くなりました」などと言わないでください。

これではいかにも、医者と患者の会話のようです。つまり、
(手術後の診察に訪れた患者に向かって)
医者「いかがですか、ご様子は。」
患者「おかげさまで、だいぶ良くなりました。」
医者「そうですね、もう少しで完治しますね。あと1週間もすれば大丈夫でしょう。」

「だいぶ良くなった」とは、まだ完全ではない、という意味です。
せっかく添削してあげたのにこんなことを言われたら、先輩は二度と添削してくれないでしょう。

2011年11月4日金曜日

よく覚えません?

先輩:この前部長に連れて行ってもらった店、新橋のどのあたりだったっけ。
後輩:(誤)私もよく覚えません
    (正)私もよく覚えていません

「覚える」という動詞を、「覚えます」「覚えません」として使うことはほとんど無いと考えてください。このような言い方をされると本当に戸惑います。
記憶について話す際は、「覚えている」か「覚えていない」か、そのどちらかの形しか使いません。この「~ている」は、「勤めています」「住んでいます」と同じ種類のもので、現在の「状態」を表します。

(記憶が有る状態)覚えています←→(記憶が無い状態)覚えていません

2011年11月2日水曜日

倒産された?

(誤) 去年まで勤めた会社が、倒産された
(正) 去年まで勤めた会社が、倒産した

◇ 「倒産される」という言い方は存在しません。意味不明です。

2011年11月1日火曜日

内定された?

(誤) 先週面接した会社から内定された
(正) 先週面接した会社から内定をもらった

◇ 「(採用)内定される」という言い方はありません。嬉しくなさそう、迷惑そうで、とても奇妙です。
「内定をもらう」「内定をいただく」と言ってください。